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数字で見る中国映画 (05/8/26)
   

経済同様、成長著しい感じのする中国映画ですが、
アメリカ・日本の数字との比較から、
中国映画が現在置かれている状況はどんなものなのか、
探ってみたいと思います。
(映画市場の規模に着目して)

結論を言いますと、
中国映画市場は、経済規模から推察するに、
まだまだ 巨大化する余地があり。

また、それ以外に言えることとして、
90年代前半の厳しい低迷期を脱して、現在、回復基調にあり。
ただし、国産映画自体の今後の動向は、数字的なデータなく、
不明。今後とも注意深く見守る必要あり。

※その他考察は、「中国映画について」を参照ください。

◆A 経済規模と人口

映画市場の比較をする前に、
まずは、その根本となる経済規模と人口のチェックから。
( 2004年データ )

■中国
GDP  1兆6537億ドル (世界6位)
人口  13億人      (世界1位)

■アメリカ
GDP  11兆7343億ドル (世界1位)
人口  2億9000万人

■日本
GDP  4兆8000億ドル (世界2位)
人口  1億3000万人

※人口・為替レート・名目GDPなどの問題もあり、単純に比較はできませんが、


◆B 映画関連の数字

早速、本題の映画関連の数字です。

結論を言いますと、
中国映画市場は、経済規模(GNP)から考えるに、
まだまだ伸びるだろうということでしょうか?

※国内興行収入以外に、映像ソフト・テレビ放映・海外興行収入なども
あわせて考えるべきなので、その数字だけでは、
映画市場の大きさを、単純に比較できませんが。

■中国 (2004年)
映画館の年間興行収入 : 210億円 (=15億元)
年間観客動員数  :   多分 2〜3億人 
映画館数 :            約3000館 
年間の封切数:        海外:20本? 国産:200本?
興行収入比率 :       海外:105億円(50%) 国産:105億円(50%)
年間の映画制作本数 :    212本


■日本  (2004年)
映画館の年間興行収入 : 2100億円
年間観客動員数 :     1.7億人

映画館数   :         2800館
年間の封切数 :       洋画:339本、 邦画:310本
興行収入比率:        洋画:1320億円(63%) 邦画:790億円(38%)
年間の映画制作本数 :   200〜300本 
平均入場料金    :     約1,200円


■アメリカ  (2004年)
映画館の年間興行収入 :   1兆円
年間観客動員数 :        15億人

映画館数   :           6012館
年間の封切数   :        483本 
年間の映画制作本数 :     611本
平均入場料      :       約652円 

・中国データ補足
※観客動員数:詳細なデータなし、チケット代10元で計算し1.5億人という説もあり
※映画館数:900〜1000館ぐらいとの話もあり。移動映画館を含むか不明。
※年間封切数:不明
分かっていることは、
・海外映画は20部しか輸入できない。 (04年時点)
・03年から、海外映画に、香港映画が含まれなくなった
・製作本数212本ですが、上映されずに、お蔵入り・DVD販売のみ
といった映画も数多くあるとのこと。

・アメリカデータ補足
※アメリカの自国映画の観客数比率 94%ぐらいらしいです。(2001年)
「社会実情データ図録」参照。

◆B' 国産映画のシェアについて

国産映画のシェアについて、若干補足したい。

■国産映画シェア (興行収入)
中国・・・・ 50% (04年)
アメリカ・・・94% (01年)
日本・・・  38% (04年)


ただし、中国の50%という数字ですが、
香港映画が含まれています。
本来は分けて考えないと、
中国映画産業の現状がうまく捉えられないと思いますが、
具体的なシェア割データがなく、

インターネットの記事によれば、
(数字の出所不明。ウワサの数字

■02年
外国映画:60%  香港映画:30%、国産映画:10%
■03年
外国映画:45%  香港映画:17%、国産映画:38%
■04年
外国映画:50%  香港映画:13%、 国産映画:37%

※ただし、03年の国産映画38%=49億円のうち、
35億円は「HERO」の興行収入との話あり。


03年以降、国産映画の検討が目立ちます。
シェア40%近辺をキープしています。
今後、この数字がどのように変化していくのか、
非常に気になるところです。

国産映画の検討の要因は、
02年末から、民間会社による、独立制作が可能になったこととが、
大きく関係していると思われます。

ただし、現在、外国映画の輸入量には規制があり、
年間20本と決められています。
2001年WTO加盟に伴い、今後その枠は順次拡大して
いく中で、国産映画の行く末は、非常に気になるところです。

また、
国産映画の上位ほとんどが、
香港や外国資本が入っており、純粋な国産映画の
シェアというのは、実際のところ、不明です。

可能であれば、
外国映画
香港映画
合作映画
純粋な国産映画
というシェア割の数字があればいいのですが。

◆C 映画関連の数字推移

単年のみだと、現在の置かれている状況が分からないので、
1991年以降の推移も見てみます。

グラフを見れば分かりますが、
GDPの拡大と比較して、中国映画の苦戦状況が分かります。
おそらく、テレビと海賊版ソフトの影響かと思います。
ただし、2000年から、徐々に持ち直しているようです。


 

少し横道にそれますが、
◆D 興行収入以外の構成

■中国 (2004年)
興行収入     210億円
テレビ収入     140億円
ソフト収入      不明
海外興行収入  154億円

■日本 (2004年)
興行収入     2,000億円
テレビ放映    2,000億円
ソフト収入     4,000億円
海外興行収入  不明

■アメリカ
興行収入     10,000億円
テレビ収入     不明
ソフト収入      不明
海外興行収入  不明


さらに、追記といっては何ですが、
◆E 各国の映画製作費用

(これこそ、ウワサの域を出ない、数字です。)
(アメリカ、日本しかり、もともと閉鎖的な業界だけに、
こういう方面の統計数字は捉えづらいのかもしれません)

■中国 (2002年)
平均製作費用:  2800万〜3200万円 (=200〜300万元)
(プリント含むか不明、 宣伝は含まず)

■日本 (2000年頃)
平均製作費用:   3〜4億円
プリント宣伝など: 3億円     

■アメリカ (2004年)
平均製作費用:   67億円
プリント宣伝など: 36億円

ちなみに、
・LOVERS        41億円  (中国映画の最高記録)
・千と千尋の神隠し  20億円
・スパイダーマン   150億円   

◆主な参考文献

総務省 「メディア・ソフトの制作及び流通の実態」調査結果
・社団法人日本映画製作者連盟
財務省  「映画 才能と資本を集めたベンチャー企業への変身を」 
岡田章昌ほか
ジェトロ 「米国映画産業の実情と日本映画コンテンツ進出の手引き」
ポップカルチャー委員会Webサイト
広電局
・新中国電影史 (尹鴻 凌燕著)
「文化研究」尹鴻さんの論文参照

・データ出所
A 中国アメリカ:ジェトロのホームページを参照
   日本:内閣府発表数字
B  中国:電影局ホームページの幹部談話を参照
(どこかに、統計数字があればいいのですが。。。)
   日本:社団法人日本映画製作者連盟を参照
   アメリカ:ジェトロを参照
C  GDP:95年以降の中国とアメリカはジェトロ、日本は内閣府発表から
   米国興行収入・観客は
、ジェトロから
   日本興行収入・観客は、日本映画製作者連盟から
   中国興行収入は、「文化研究」尹鴻さんの論文参照。
  ただし、95年以降の中国観客動員数は、色々な記事を見て推測
D  日本: 社団法人日本映画製作者連盟のデータ参照
   中国:電影局ホームページの幹部談話を参照

E  中国:「文化研究」尹鴻さんの論文参照 
  日本:総務省のデータを参照
  アメリカ:ジェトロ数字参照、
  アメリカ映画協会に登録されている長編映画の一本あたりのコスト

おまけ
◆ その他の国の興行収入 
(総務省とポップカルチャー参照)

■香港
116億円   (2004年)
■台湾
90〜140億円 (2004年)
■韓国
600〜700億円 (2004年)

 
   
     
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